2022年冬。今回は南青山のNARISAWAさんです。
参考情報
・ミシュラン二つ星。
・World’s Best Restaurants(※)常連店。
・海外客(インバウンド)を意識したお店。
・海外客がいない今予約が取りやすい。OMAKASE/一休で予約できます。
・ディナーとランチのメニューは一緒(ランチは品数少なめのコースあり)とのこと。
・ただし、来店数や常連度(?)によって大きくメニューを変えている様子。
※World’s 50 Best Restaurantsというのはイギリスのグルメ雑誌が年に一回出すグルメランキング。個人的には、美味しいだけでなく楽しい・アーティスティックな料理が満載なお店が多い印象のランキングの印象です。海外客を意識したお店が多いです。
イノベーティブと言いつつも内容は意外にも和食に近い料理が多かったですが、、、そこらの日本料理屋より見事な焼き加減の魚が出てきてある意味ビックリしました。。。
美味しかったですが、変わった料理を期待した方は拍子抜けしてしまうかもしれません。。(笑)では内容へ。
NARISAWAへ
NARISAWAは青山一丁目駅から歩いて徒歩4-5分のところにあります。
通り沿いのビルの裏にテナントがあるようで、青山通りから一本入った道からアクセスします。(実は青山通り沿いのビルを突っ切って入れことに後で気づきました。。)
NARISAWAの看板を発見。そのまま進むとレストランが見えてきました。
ビルの敷地内に専用の離れのテナントとは、贅沢な箱です。。。到着するや否やスタッフの方が入口から顔をのぞかせ、そのまま店内に案内されます。
店内は結構余裕あります。やっぱり予約が今の時期は埋まりづらいのかな。
日の丸を模したセットアップで、まずは満寿泉一合絞りの平盃。生原酒です。満寿泉取り扱っているレストラン多いなぁ。
どんぐり農園のミカンジュース。シャンパンがついたのですが、昼からシャンパンは酔いそうなので変わりにノンアルドリンク。
謎のオブジェがやってきます(笑)。パン種をお湯であっためているようです。膨らむ様子をご覧くださいとのことです。
メニューとコンセプト説明です。料理ジャンルはイノベーティブ里山キュジーヌだそうです。料理界でもキャラ設定の盛りすぎ問題が進んでるんでしょうか。。。。
さて、料理です。
一品目はイカのフリットのキャビアのせ。中は半生でちょっと珍しい触感。キャビアの塩気がイカに合う。噛み応えあるアオリイカでこのサイズ感の前菜。最後まで食べきれるか若干心配に。
日本酒をオーダー。満寿泉の純米大吟醸だったかな。。? 満寿泉の社長用のお酒だそうで。
ノンアルコールのペアリング。詳細忘れました。。ぶりに濃いほうじ茶、あかむつに濃い緑茶、アカザ海老にブレンド茶、お肉とサワラには木のお茶を合わせてかな。。? ノンアルでここまで多彩で深く料理と組み合わさったペアリングは初めてです。ぜひお試しを。
イカを食べ終わるとパン種が膨らんだので、パンを作ります。これをこうして。。
こうじゃ!簡易石窯の中でパンが焼きあがるのを待っている間に次の品へ。
2品目にしてウニブリ丼です。。。
完全に外人向けの料理構成のお店やん! と心の中で叫ぶ。
期待値をグイっと下げられてしまったのですが食べてみると凄い美味しい。。。しその香りがさわやかで、海苔の風味も凄い良い。日本料理屋に来たんだっけ? っと思わせる一品。
パンが出来上がりました。頭の中で「上手に焼けました~!」の効果音が流れます。
パンはリンゴ入りです。木の粉がかけられており、添えられた苔玉はバターに苔を模したほうれん草の粉と岩を模したブラックオリーブの粉が振りかけられています。まさに森のパン。バターは柔らかめの味深いバターでした。
気になったのがリンゴパンだと甘いパンになってしまっている所。料理に合わせるなら普通のパンのほうが良い気がするけど、コンセプト重視なのかな。。。? なおパンはお替りできます(お変わりパンは厨房で作ってくれます)。
お次はあかむつ(のどぐろ)と蓮根餅。
おおお、凄い美味しいぞ!? あかむつは中がフンワリネットリ焼き(炊き?)上げられていて、しかも外側がしっかりと香ばしい。あかむつは一回蒸してるのかな。。? 石川県の太平寿司の蒸したのどぐろに近い触感。だけどこちらは香ばしさの残る焼き魚。ここ日本料理屋ですよね。。。?と思い始める。
アカザ海老にチーズスープ白トリュフがけ。立派なアカザ海老とチーズスープを楽しむ。
続いて鰆(さわら)。
燻製の煙に閉じ込められていました。黒米、玄米、鰆の下の赤いのは大根です。ド派手な盛り付けと燻煙のプレゼンテーションを見て外人向けやなーと感じたのですが、これがまた見事な鰆の焼きいれでした。。
中心部分が綺麗に半生なのですが、半生の部分が甘みがあり、脂の乗った鰆の甘さ、香ばしさと鰆の肉感が合わさり不思議な触感。焼き魚の鰆とは完全に別物です。。。元々の料理の技術力が高いんだろうなということを感じさせられます。
お肉は神戸ビーフのトリュフ掛け。きくいも、えびいも、チジミほうれん草を添えて。
ローストビーフのような柔らかめの調理されたフィレ。お魚のような感動は無かったですがまぁ美味しい。一品一品大きかったので食べれるか心配でしたが意外にお肉もさらりといけました。NARISAWAは料理全体通して皿が重くないんですよね。常連っぽいご年配の方が結構店内に多いのですが、この内容でハーフコースを出してくれるなら年配の方も楽しみやすそうです。
さて、デザートです。
- ミルクアイスのフレッシュなイチゴのソテー掛け。イチゴの酸味が美味しい一品。
- メインのデザート。ウレクチェ、ルレクチェのキャラメリゼ、柚子の泡。こんなもんかな。
- お茶(の寒天?)や白玉等の最中。最中って流行ってるんかな?
- 飲み物はコーヒーにハーブティー。
- 最後のケーキはお誕生日のサービスケーキです。
。。。なんだこのケーキすごく美味しいやんけ!
バニラクリームの生ケーキだそうです。別注で大サイズの誕生日用のバニラクリームケーキをオーダーできるのですが、1.1万円もするし、そんな大きなサイズ食べられないしと思って頼まなかったんですが、サービスで出してくれました。
このケーキがものすごい美味しい。。。ミルクの味が濃く、スポンジからも上品なバニラ?ミルク?の香りがします。贅沢に素材を使ったケーキなんでしょうね。。。機会があったらホールで是非注文したい。。
感想とお会計
お会計は飲み物込みで二人で85,000円程でした。ワインを楽しんだら一人5~6万円超えそうですね。
イノベーティブを掲げているお店ですが、ほぼ焼き魚やご飯もの等といった和食寄りの料理が印象的な一席でした。お肉料理などは普通すぎて逆にちょっとびっくりです。
ただ食べている最中に気になったのが、他の卓に出されていた皿が自分のところと結構違ったんですよね。。特に常連さんのらしき卓のメニューがかなりこちらと違っていた様子でした。WEBページのお任せコースは一つのですが、来店の履歴を見て作る料理を変えているようです。手間もコストもかかりそうなのに、凄いですね。。。。汗
あと印象に残ったのが接客でしょうか。店員さんが前向きで温かみのある接客で過ごしやすかったです。なんて説明すればいいのか分からないですが、高級店によくある食べに来た人にまで伝わってしまう店員の高い緊張感があまりなく、敢えて距離感を作ろうとする感じが余りなかったです。
また、成澤シェフ自ら厨房で料理を作りつつ折を見て全卓に挨拶に来られていました。常連の方には長くコミュニケーションをとり、新規にもさらりとバランス感を持って。卓の数が少なかったからとはいえオーナーシェフがここまでするなら、店内のスタッフの方も見習うんだろうなと思わなくもないです。
確かな料理技術と素晴らしいサービス精神に☆4.2。またお是非伺いしたいです。
NARISAWA (narisawa-yoshihiro.com)
所在地: 〒107-0062 東京都港区南青山2丁目6−15
電話: 03-5785-0799
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