とんかつ成蔵(とんかつ 南阿佐ヶ谷) 普通のとんかつ屋の良さに気づく

ヒレ、ロース、バラなど複数部位楽しめて、一品づつ揚げたてを楽しめるお店。肉質はすごい良いのですが、揚げ方と提供法のクセのために賛否両論なお店といった印象でした。結果的に普通のとんかつ屋さんのシステムが非常に完成された素晴らしいものであるとの気づきを与えてくれました。 すでに有名店なのですが、、、個人的には今後を期待したいお店といった感じでした。

参考情報

・おすすめはリブロース+ヒレ(シャト豚ブリアン) 特にヒレが特徴的

・ヒレが大きいので、ヒレ込みなら2つで十分。

・予約はOMAKASE(人気飲食店・レストランのご予約は – OMAKASE)から。予約料金500円取られます。

・内容は重め。お客さんは若い男性客が多いです。

お店へ

丸の内線南阿佐ヶ谷駅から歩いていきます。

大通りから一本入った住宅街、お店を発見し。。。え、一軒家?

とんかつ屋でした。家購入して、我が家兼お店にしたんでしょうか。お店の外にベンチがあり、待ってると女性店員さんが出てきて、注文の説明をしてくれます。

グランドメニュー的なのが、とんかつ定食2品(5,000円)ととんかつ定食3品(6,200円)。

特ロースかつ、リブロースかつ、ヒレカツ(シャ豚ブリアンかつ)、ミルフィーユかつ、チーズミルフィーユかつ、バラカツから選択。単品メニューも頼めます。今回は単品はスルーです。

注文してしばらく外で待ち、時間になると中に通されます。

とんかつ屋内へ

店内に入る。お店は新しくて小綺麗です。キッチン越しのカウンター席とテーブル席。カウンター越しに大将らしき人物が見えます。

店内のほとんどが若い男性、または男性に連れらてきたっぽいカップル客。若いのにみんなお金あるなぁ。。

まっていると膳が用意されてすぐ前菜が一品づつ運ばれてきます。店内では女性定員の方が給仕。まず前菜、サラダ。その後トンカツを出す感じて、若干コース仕立てになっています。

クラッカーの前菜とひじき、大根の漬物、サラダ。

後で気づいたんですが、とんかつ用のキャベツないんすよね。。これは正直残念でした。。

サラダを食べ終わったあたりでごはん、とん汁とやってきて、すぐにとんかつが運ばれてきます。まずはロースから。

リブロースかつ。

特ロースかつ。

備え付けにソース、ごま油、あと塩をくれたのでそれでいただいていきます。リブロースは塩、特ロースはソースが美味しいかな。リブロースかつ美味しい。。

続いてヒレカツ(シャ豚ブリアン)がやってきます。

でかい!?

明らかにロースかつより大きいです。これ70gじゃないよね。。?

最近大きなロースを肉汁したたる感じに揚げるのが流行ってるんでしょうか。芯がしっとりとした極太のヒレカツといえば丸五が発端のような気がしますが独自に色々進化させていっている気がします。しかし、成蔵のとんかつは厚みがあるだけではなく、横幅もあります。。これは一口どころか、かじりながら食べる感じになります。

食べると肉の旨味がしっかりと感じられ美味しいです。肉のエキスが閉じ込められてるのが見ててもよくわかります。甘みのあるこの肉質はなかなか味わえないですね。。肉はとっても柔らかいので、お肉が硬くて食べずらいってことは全くないです。筋も基本取られています。ただ、量が多く中心部をミディアムレア上に仕上げてるので、かなり肉として重みがあるのと、単品であげてるので衣の量が多くなっています。

問題はとんかつの衣(ころも)

特ロースかつ、ヒレカツの写真が分かりやすいかな。。。食べ進めて行ってだんだんこのお店のことが分かってきました。このお店一品づつ揚げて出すスタイルなんですが、

  • 衣のパン粉が大きくて厚い
  • ぽろぽろはがれる
  • 厚みや密度にむらがある。

といった感じです。ころもがはがれやすく、ちょっと食べづらいし、妙に圧縮されて衣が重なってる箇所があったりしたので、所々衣を剥がして食べてました。正直、衣付けが洗練されてない印象を受けます。

成蔵の場合、とんかつを部位毎に揚げて提供するため必然的にころもの量が多くなります。そのため、その分使われる衣の量が多くなり、食べたときに重くなります。さらには付け合わせに取り放題の漬物なども無く葉の物は前菜のサラダだけ。コース仕立てにしてしまったために、とんかつの重さを和らげるキャベツがなくなってしまってるのです。

油はしっかりと切れてるんですが、衣の大きさと厚みの問題、それと何より一品づつ揚げてる問題で食べ進めるとどんどん重く感じてしまいます。。ヒレカツは揚げる時間が長いためか特に衣が厚く、しかも一個一個が大きいのでどうしても舌に衣が当たってしまう。衣が重く量が多い。しかしそれを軽減する付け合わせがないために、油物に強い方(若い男性とか)以外にはちょっときつい構成になっています。

結果的に、とんかつ屋さんのシステム(キャベツや十分な量の漬物、一枚肉を揚げて出す構成)は完成されたシステムで、それには深い理由があったとよくよく気づかされてしまいました

ヒレでだいぶんやられて、とんかつ屋のシステムの完成度の高さに思いを巡らせつつまっていると3品目が来ます。こちらはミルフィーユカツ。東京Xだそうです。東京Xのお味がしました。こちらは専用の甘いチリソースが付きます。正直、この店に来てこれを食べてもって感じはします。

食後は衣に使ったパンのパンケーキ。もうちょっとさっぱりしたものが良かったかな。

感想

美味しかったです。リブロースかつが個人的には一番好きだったかなぁ。でもヒレカツが一番特徴的なので、それを注文していただくのが良い気ががします。

ただ、私はもう一度行きたいかと言われると、ちょっと・・・といった感じです。。。良い肉を使ってるというのは良くわかるのですが、、、あまりにヘビーすぎて楽しみづらいです。。高級な銘柄牛のヒレを値段出して食べるなら安定感があるちゃわんぶさん、普通に美味しいヒレカツ食べたいなら丸五いけば幸せになれる気がしました。

そんなわけで自分的星評価は☆3.6です。もし提供のシステムやころもの付き方が変わるならまた再訪したいです。

とんかつ 成蔵(南阿佐ヶ谷)のご予約 – OMAKASE

所在地: 東京都杉並区成田東4-33-9

電話:03-6882-5214